店主の食卓

旦那の居場所第41回 「夏の鍋」礼賛

女将のダンナは「惣菜管理士」というあまり知られていない資格を持っている、 ただのサラリーマン。とにかく大の料理好き!・・で、このお店を間借りさせて あげることにしました。 名づけて「ダンナの居場所・・居酒屋のおやじを夢見て」。 これからも色々な素材を取り上げていきますのでお立ち寄りください。*この記事は1998~2005年に書かれています


まだ、学生時代。はじめて訪ねた博多の地で、生まれてはじめて「モツ鍋」を食った。なんといううまさ!夏真っ盛り、汗だくだくで、鍋をつつく。にんにくの刺激。唐辛子の刺激。これぞ、夏にふさわしい庶民の鍋!鍋は冬。なんて、固定観念を根底から覆す、うまい、うまい、夏の鍋。

● ● ● ● 夏の鍋うまさの秘密 ● ● ● ●

「ああ夏なのに」何故、こんなに、汗を流しながら、わざわざ鍋をつつくのか?答えは簡単。「夏だから」。暑さに負けず、スタミナ補給。野菜も採りたい。ボーとした頭に渇を入れる刺激が欲しい。仲間で集い、家族で集い、夏祭り。キーワードは「暑い」「辛い」「ビールがうまい」そして、やっぱり「熱い」。じめじめした、日本の夏を吹き飛ばす、だから食べたい。ああ、うまいかな、夏の鍋。


● ● ● ● 夏の鍋の脇役たち ● ● ● ●

夏の鍋には、主役が薄い。本来、夏の素材で、鍋向きの素材は少ない。「どじょう」「いわし」くらいのものか。野菜に至っては、とんと見当たらない。でも脇役は豊富だ。夏だから欲しいスパイスたち。特に唐辛子の刺激は堪らない。他にも、青じそ、梅干し、みょうが、しょうが、わさび、らっきょう。鍋に放り込んでしまいたい、クセのある輩は枚挙に暇がない。そう、だから「夏の鍋」は、ポピュラーな素材を、味付けの工夫で変身させてしまう料理が多い。気温や湿度、素材に助けられて文句なしにうまい「冬の鍋」には太刀打ちできない、ラジカルな凄さがある。


● ● ● ● ああ うまいかな 夏の鍋 ● ● ● ●

隅田川の界隈には、今尚、古風な「どぜう鍋」屋が点在する。おみやげにもなる、団扇でせめてもの抵抗を試みながら、汗だくで食べる「まる鍋」は何と言っても夏の風物だ。ねぎと山椒をたっぷりかければ、いくらでも胃袋に落ちていく。ビールに良し、冷酒に良し、ごはんに良し。花火の時期になると、どうしてもあの割り下の香りが恋しくなる。

アジア各地の鍋も夏向きだ。唐辛子、山椒、キムチ、にんにく・・・。麻(舌にぴりぴり)とラー(とにく辛い)の味付けが最高だ。タイスキ(タイ)、四川の火鍋(中国)、カムジャタン(韓国)など、逸品は数知れず。ニョクマム、干し海老、干し魚などスープのコクを支える隠し味も涙モノ。固定観念を捨てて、さっぱりと未知の鍋にトライしたい。

■■■ ・・ホントにうまい夏の鍋あれこれ・・ ■■■


「もつ鍋」ブームの終焉、「狂牛病」騒ぎと「もつ鍋」ファンには残念な昨今だ。スーパーの肉売り場でも、牛のモツは見かけなくなった。それでも食べたいモツ鍋!もちろん、牛モツが苦手という人は豚モツや鶏肉、ミートボール等でもうまい。学生時代、博多ではじめて食べた、あの「幻のモツ鍋」のだしを再現するために、数ある調味料を試し、隠し味を探し続けた。多くの試行錯誤の上、味のベースは「にんにくのうま味」だという、シンプルな答えに行きついた、「幻のモツ鍋」
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(だし)
鍋に日本酒2カップ、みりん1カップを入れ、にんにくのみじん切り(2~3片分)を投入。沸騰したら3分程度で火を止める。鍋にふたをして、予熱でにんにくの風味をじっくり移す。(最低3時間)さらに鍋を熱し沸騰したら、醤油を2カップを加え1分加熱、火を止め鷹の爪を2本入れて、さらに寝かせる。(最低3時間)次に鍋を熱し、水を7~8カップ加えて味見。コクを補うために「さきイカ(いかの燻製)」を30g程度入れて煮る。「さきイカ」は鍋の具として食べてしまっても良いし、取り出してごま油でさっと炒め、ラー油を効かせて別の品にしても良い。
(具)
モツはよく洗い、沸騰したお湯にしょうがと一緒に入れ火を通す。ざるにあけ、またよく水洗い。キャベツ、にらを大量に刻む。補充用のにんにくと鷹の爪をスライス。にんにく、鷹の爪→モツ→野菜の順で軽く煮ては食べ、軽く煮ては食べを繰り返す。その都度冷たいビールの栓を抜けば、ビールはあっという間に胃袋に収まってしまう。最後にチャンポン麺をだしで煮る。にんにくと唐辛子風味のチャンポン麺はどんなに満腹でもペロッと食べられるのでお試しあれ。


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夏だから調理に時間をかけたくない。まして加熱調理は最低限にしたい。しかも、ごはんがススム、スタミナ料理!といえばこの鍋を置いて他にない。市販の具材入り「麻婆春雨」の素を使った、とてつもなくうまい、「ごはんがススムくん、春雨鍋」。土鍋を使う場合は、炒め工程は別の鍋で済ませよう。

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「ごはんがススムくん 麻婆春雨用(甘口)」の他に材料は、ひき肉(300g)、なす(2本)、ねぎ、にんにく、しょうが程度でOK。鍋にごま油を熱し、にんにく・しょうがのみじん切りで香りを立たせたら、ひき肉、なすを炒める。水800~900cc(製品には400ccと書いてある)を入れて、ねぎの青いところと、添付の春雨を投入。煮立ったら添付の具材入り調味料(レトルトパック)を入れ、かきまぜて火を止め、しらが葱を散らす。最後のおつゆに、ご飯を入れて「おじや」にすれば、子供は何杯でもおかわりする。具材として、お麩や豆腐、ひきにくの代わりに豚肉のうす切り、白身の魚等を入れても良い。

注)規定の分量より2倍程度薄めて、「麻婆春雨」の素を使いますので、味に深みとコクがある、「ごはんがススムくん」シリーズでないと、おいしく出来ません。また、子供がいなければ、「中辛」が良いでしょう。


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カルビ肉を炒るように煮る。クセの強い野菜とともに頬張る。コチュジャンのコク、りんごの甘さ、山椒のぴりりで、ビールもススム。赤ワインをがぶ飲みしたい時にも、この鍋は最高。「コリア風カルビ鍋」

 
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たれは、酒100ccを煮立て、次にみりん100cc、これも煮立ったら、醤油100ccを入れて沸騰直前に火を止める。冷蔵庫でしばらく寝かす。食べる直前に、りんご(約半分)としょうが(少々)のすりおろしを加える。具材の準備、ごぼう、にんにくの芽、メンマ、赤ピーマンは下茹でする。しし唐辛子は洗うだけ。えのきは細かく刻む。カルビ用の牛肉は食べる直前、ボールの中で、ごま油、しょうが・にんにくのすりおろしをよく揉み込む。すき焼き鍋にごま油を熱し肉、野菜を入れてジュージュー焼いたら、たれを振り入れて炒るように煮込む。 すぐに煮えるので、焼き肉の要領でどんどん入れて、どんどん食べる。



旦那の居場所、今回は「夏の鍋」のおいしさについてでした。「冬の鍋」の回では、ピーナッツ鍋が好評で、フジテレビの番組「東京ジモティー」の鍋特集に出演しました。今回の鍋はそれを上回る役者揃い、中でも「ごはんがススム君 春雨鍋」のうまさは想像を越えています。 さっそくお試しあれ。 今回、「夏の鍋」を礼賛するにあたり、家族で連夜、鍋を楽しみました。流石に6歳の娘は夕方、友達の家から帰ってくるなり、今日も鍋と聞いて一気に落ち込んだ様子でした。 確かにいくらうまいからと言って、子供にとって真夏に毎晩、鍋というのも苦しいですよね。

「旦那の居場所」は読者の想像力に任せて、おいしい料理を頭と舌で想起し、試行錯誤しながら、実際に作ってみる過程を 大切にしたいとのコンセプトから、レシピの詳細は敢えて記載しない方法を採っています。しかし、実際に我が家で「冬の鍋」を食べた読者から「ページを参考に自分の家で作ったものとは全然違う!」との反響が大きかったため、今回はだしの調合を簡単に記載することにしました。

でも、家庭により使っている醤油やみりんは違うし、味の好みにも個性があるので、鵜呑みにしないで我が家の味を創作してください。 冷蔵庫の残り物が気になるのは冬よりむしろ夏!食欲のすすまない夏こそ鍋でスタミナ補給といきたいものです。それにしても熱帯夜の続く中、わざわざ鍋を囲まなくてもと、自嘲しながら、またやっぱり食べたくなってしまうというから、ほんと「夏の鍋」の魅力とは不思議なものです。

(02年8月 copywright hiroharu motohashi)

旦那の居場所第40回 「おくら(秋葵)」礼賛

女将のダンナは「惣菜管理士」というあまり知られていない資格を持っている、 ただのサラリーマン。とにかく大の料理好き!・・で、このお店を間借りさせて あげることにしました。 名づけて「ダンナの居場所・・居酒屋のおやじを夢見て」。 これからも色々な素材を取り上げていきますのでお立ち寄りください。*この記事は1998~2005年に書かれています


オクラの原産地はアフリカ。ここではトマトベースのシチューにオクラを入れて食べる。今年5月のアフリカ出張では、ウエットマーケット(市場)に山積みされたオクラに遭遇。日本で食べるオクラより短く、太さはほぼ2倍以上、ずんぐりむっくりのオクラは、かの地では極めてポピュラーな野菜。日本に渡来したのは幕末だが、小学校の頃(30年程前)からよく見かけるようになったと思う。
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独特の形や香りから、喰わず嫌いの御仁も多いが、丸ごとかじりつく、オクラのうまさといったら言葉にできない。
さて、旦那の居場所、今回は「オクラ(秋葵)」を礼賛したい。

ナイジェリア、ラゴスのウエットマーケット「Miles12」(12マイル市場)でオクラを売る人
(現地の人の暮らしを支えるこのマーケットに立ち寄る日本人は、旦那の勤める会社=「味の素㈱」の現地駐在員くらいしかいない)
PhotoBy HiroharuMotohashi May,2002


● ● ● ● オクラうまさの秘密 ● ● ● ●


オクラはあの独特のネバネバがうまい。混ぜるほどにねばりが増す。和え物に良し。酢の物に良し。汁物にすれば、このネバネバのおかげで、ぬめりのある汁になる。夏の暑い夕方に、このぬめりのある冷たい酢の物なんかで、キューッとビールを飲んだら最高だ。活動の鈍った胃袋に、ネバネバが活力を与えてくれる。醤油、酢、味噌との相性も良く、また、かつおぶしや「味の素」のうま味でエグ味は消える。山芋、ジュンサイや納豆など、他のネバネバ系の食材と合わせると、うまさが倍加する。しょうが、トマト、なす、きゅうり、みょうが等、夏向きの野菜との組み合わせも抜群だ。


● ● ● ● オクラのうまい食べ方 ● ● ● ●

6歳の娘はオクラ好き。さっとボイルしたオクラを丸ごとマヨネーズをつけてバリバリ食べている。一本丸ごとバリバリ方式なら、一夜漬けやマリネ、ピクルスにしてもうまいし、ぬか漬けもいい。食感を残して丸ごとカラッと揚げた天ぷらも最高だ。煮込みなら、ぶつ切りにして、ナスやトマトと一緒にオクラカレーもおいしい。何よりシンプルなのは朝ご飯。小口に切ったオクラに醤油を入れてよくかき混ぜ、かつおぶしや「ほんだし」で味付け。炊き立てのアツアツご飯にかければ、ネバネバと一緒に、ご飯一膳があっという間に胃袋に落ちていく。種子は舌に残るし、苦味があるので、日本料理では取り除かれることが多い。家庭では気にせず、ぷつぷつ食べてしまいたいが、あの苦味が苦手という人は、種を除いてお試しあれ。


■■■ ・・ホントにうまいおくら料理あれこれ・・ ■■■

夏を涼やかに過ごすためは、食べ物の工夫が欠かせない。きりリと冷やした稲庭うどんをネバネバのオクラつゆにつけて食べる。「浴衣の君はすすきのかんざし~」なんて、拓郎を思わず口ずさんでしまう。風流な「稲庭うどんオクラつゆ」

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オクラを小口からスライス。市販のめんつゆを鍋で温めオクラを茹でる。そのまま冷やせば、ネバネバのめんつゆの出来上がり。薬味はみょうが、しょうがを必需として、後は好みで。乾麺の稲庭は程よく茹でて冷水できりり冷やして。


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オクラのバター炒めは予想以上にうまいもの。ぴりりと胡椒を利かせて。「オクラの黒胡椒バター炒め」
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オクラは斜めに小口きり。器に取りネバリがでるまでかき混ぜる。醤油と「ほんだし」で味付け。鍋にサラダ油を熱し、オクラをさっと炒め、黒胡椒をふる。最後にバターで風味をつける。

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原産地に極めて近い食べ方。トマトベースの味付けでオクラを煮て食べる。夏向きに上品な。加熱時間は1分程度、夏にはうってつけの簡単メニュー。「オクラのトマトスープ」

okura04.jpg オクラは刻んでかき混ぜる。鍋に「クノールカップスープ 完熟トマトのポタージュ」を入れて分量のお湯で溶く。これに刻みオクラを入れて1分間程茹でて、器に取り、冷蔵庫でよく冷やす。スープとして飲んでも良いが、細いロングパスタに絡めて、冷たいスパゲティーにしても良い。ご飯にかけても、意外とおいしい。



旦那の居場所、今回は「オクラ(秋葵)」のおいしさについてでした。花が終わると、残されたガクが伸び始め、すくっと天を目指して、あっと言う間に成長するオクラ。 オクラのひょろりという尻尾は、実は天に向かって伸びるオクラの命の先端なのでした。

カルシウム、鉄、カロチン、ビタミンCを多く含むこの野菜、やはり夏にたくさん食べたい野菜の代表です。 咽喉越し最高の冷たい茶碗蒸、具は何かなとドキドキしながら、食べ進むにつれ、五稜の形の緑のオクラが出てきただけで、すーっと涼やかな気持ちにさせてくれるというから、ほんと「オクラ」の魅力とは不思議なものです。

(02年7月 copywright hiroharu motohashi)

旦那の居場所第39回 「ハンバ-グ」礼賛

女将のダンナは「惣菜管理士」というあまり知られていない資格を持っている、 ただのサラリーマン。とにかく大の料理好き!・・で、このお店を間借りさせて あげることにしました。 名づけて「ダンナの居場所・・居酒屋のおやじを夢見て」。 これからも色々な素材を取り上げていきますのでお立ち寄りください。*この記事は1998~2005年に書かれています


岡山で業務用冷凍食品の営業に携わっていた時の話、オープン前のテーマパークの準備室に通い詰めた。料理長と一緒にメニューを考え、いよいよ自社商品の冷凍ハンバーグの採用に漕ぎつけた。開園後は連日の超満員、熱湯が煮えたぎる巨大な鍋から、ボイリングパックのハンバーグを取り出しては、次から次へと鉄板で焼き風味を付けていく。へとへとになりながら、皿に盛り付けるそばから、なくなっていくハンバーグ。ハンバーグの思い出といえば、GWの連休を一日も休まずに焼いた自社の冷凍ハンバーグを忘れることはできない。

● ● ● ●ハンバーグの郷愁● ● ● ●

我々の世代にとってハンバーグは家庭で作るもの。育ち盛りには母親が作るハンバーグ1個でどんぶり飯を3杯は「おかわり!」した。家庭のハンバーグは具の玉ねぎのカットが大きく舌に残るところがしみじみとした味わい。「洋食店」と称する外食店で初めて「ハンバーグ」を食べたのは小学校も高学年になってからだが、プロの作ったハンバーグの絶妙の食感とナツメグの香りに言い知れぬ感動を覚えたものだ。

「マクドナルド」や「ウエンディーズ」のハンバーガーを初めて食べた時の感動。用賀の「プレストンウッド」で食べたジュージューはねるハンバーグ。自分の成長と共に何故か「おいしいハンバーグ」も進化を遂げる。「ハンバーグ」にまつわる遠い10代の頃の記憶。自分のお財布で奮発するにはぎりぎり限界の、その時々のちょっぴり苦く酸っぱい、淡い思い出の名残ともいえようか。

● ● ● ●うまいハンバーグを焼きたくて● ● ● ●

「洋食」のプロに技を習ったことがある。簡単そうで難しい「ハンバーグ」。軽快なリズムの空気抜きは素人にはなかなか難しい。しかし、盗むべき技は、これだけにあらず。おいしく作るための重要ポイントが随所にある。具の下拵え、味付けと具のこね具合、最も難しいのは、焼き加減と焼き上がりの見極め。本当にうまいハンバーグはソースなど要らない。ナイフを入れた瞬間に中から出てくる肉汁、口に含んだ時の食感。フライパンの状態やオーブンの種類によっても微妙に勘所が変わるから、家庭で何回か試して「これぞ」という焼き方をマスターしたい。

■■■ ホントにうまいハンバ-グ料理あれこれ ■■■


「基本のハンバーグの具」

経験上、たまねぎは、ひき肉の半量程度がバランスとして良い。「洋食店」ではたまねぎは4分の1程度が主流と思うが、家庭のハンバーグは玉ねぎ多目がうまい。玉ねぎは香りと甘さのために3分の2をバターで炒める。食感のために残りは生のまま、細かめのみじん切りで使う。炒めた玉ねぎは良く冷やし、生のたまねぎ、牛乳で浸した生パン粉、玉子をひき肉に良く混ぜる。ひき肉は牛と豚の合い挽き。塩・胡椒・ナツメグで味付けする。

肉類は焼く直前に塩を振るのが基本だがハンバーグは例外。塩を入れこねることで、塩がたんぱく質に作用してひき肉の粘着力が増し、食感を向上させる。とにかく良く練ることが肝心。あまり練るとひき肉がつぶれて食感が悪くなるのではと考え勝ちだが、これは反対。練りが足らないとボソボソのハンバーグになるので注意しよう。

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本当にうまいハンバーグにはソースは要らない。「オーソドックスなハンバーグステーキ」熱々をそのままふーふー言いながら食べるのみ。
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オーブンを200℃で予熱。「基本のハンバーグの具」を厚めに成型。(手のひらを使ってよく空気を抜きし、最後はまな板にパンと打ち付けて包丁で成型)フライパンで両面を固める程度に焼き、バターを乗せオーブンで仕上げる。ソースは使わず、肉の風味とナツメグの香りを楽しむ逸品。
 


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「失敗しない煮込みハンバーグ」デミグラスベースのシチュー状のソースで煮たやわらかい「ハンバーグ」。「ハンバーグ」ってこんなにうまいの?と思うに違いない、失敗のないハンバーグ。

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玉ねぎのざくぎり、にんにく・にんじんの摺りおろしをオリーブオイルで炒める。これに市販のデミグラスソース、ウスターソース、トマトケチャップ適量を入れてシチュー状のソースを作る。「基本のハンバーグの具」で作った小さ目のハンバーグはこんがり両面焼き、八分通り火が通ったらこのソースに入れて煮る。
いつまでも「熱々」。外側はかりっと、中はジューシー。味、豪華さ、失敗の無さ、どれをとっても自慢のハンバーグ料理だ。

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和風のテイストが加わるとハンバーグはとても上品な料理に変身する。ファミリーレストランでは普通のハンバーグに醤油ベースの大根おろしや、きのこのソースをかけたものを和風ハンバーグと名付けてはいるが・・・・。例えば、具に乾椎茸やたけのこ、ごぼうを使う。味付けに醤油や味噌を使う。香辛料に山椒を使う。ひき肉に牛肉でなく鶏肉を使う。和風ハンバーグの世界が果てしなく広がる「和のハンバーグ」

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たけのこ、なすを刻んで炒めて冷まし、「基本のハンバーグの具」に混ぜる。香辛料は山椒。団子状にまとめてナスの器に入れてオーブンでじっくり仕上げる。焼き味噌、しょうがのしぼり汁を添えて熱々を食べる。



 

旦那の居場所、今回は「ハンバーグ」のおいしさについてでした。フードプロセッサーがあれば、肉は自分で挽いた方がうまいようです。我が家ではクイジナートが威力を発揮します。手間はかかりますが、包丁でトライするなら塊でなく、うす切りをトントンすれば良いでしょう。一度お試しあれ。具は練りこんでいるうちに温度上昇し、風味を損ないますのでご注意を。

うまい「洋食店」に行き、タンシチューか、ポークチョップか、はたまたビーフカツレツか、なんてメニューを見ながら迷っていると、厨房の奥からぷーんと「ハンバーグ」の焼ける臭いが・・。え~と、タンシチューと海老グラタンと、それから「ハンバーグ」も!なんて結局、この臭いに負けていつも「ハンバーグ」をオーダーしてしまうというから、ほんと「ハンバーグ」の魅力とは不思議なものです。

(02年4月 copywright hiroharu motohashi

旦那の居場所第37回 「シングルモルトウイスキー」礼賛

女将のダンナは「惣菜管理士」というあまり知られていない資格を持っている、 ただのサラリーマン。とにかく大の料理好き!・・で、このお店を間借りさせて あげることにしました。 名づけて「ダンナの居場所・・居酒屋のおやじを夢見て」。 これからも色々な素材を取り上げていきますのでお立ち寄りください。*この記事は1998~2005年に書かれています


シングルモルトウイスキーの世界に魅了されたのは、今から12年程前。先輩と通った六本木の店のバーテンダーに、その奥の深さを教えてもらった。シングルモルトとは、ただ一つの蒸留所で作られるモルトウイスキーだけを瓶詰めにしたもので、他のモルト原酒やグレインウイスキーをブレンドしない酒である。その美味しさに魅せられて、どれ程のシングルモルトを飲んできただろうか。 岡山在住時代、地元の老舗バー「リットン」の当時のチーフバーテンダーの薦めで、ザ・スコッチ・モルト・ウイスキー協会に加盟した。スコットランドのエジンバラに本部を置くこのソサイエティーは、プロ、アマに限らずモルトウイスキーを愛する人々の団体で、協会の厳選したシングルカスクの逸品が手に入る。旦那の居場所、今回はシングルモルトを礼賛したい。

● ● ● ●シングルモルトウイスキーのうまさの秘密● ● ● ●


シングルモルト、日本で言えばそれは差し詰め地酒に相当する。スコットランドには多くの蒸留所があるが、それぞれの個性は飲み比べに値する強烈な個性を持っている。生産地区の気候や緯度、立地による違い、蒸留所による違い、水や原料による違い、仕込み樽による違い、熟成期間による違いと、モルトウイスキーの色、香、味、フィニッシュを形作る要素も様々だ。既に操業を終えた蒸留所も多いが、20年30年前に仕込んだものを世に送り出しているところもある。

大麦麦芽(モルト)を発芽により糖化し、発酵させる。これを銅製の単式蒸留釜「ポットスチル」で2回もしくは3回蒸留する。こうしてできた無色透明の荒々しい新酒「ニューポット」をオーク材でできた樽で熟成する。この時の樽はバーボンウイスキーやシェリーの熟成に使われた樽などが使われるが、この樽によっても出来上がりの個性が大きく決する。

保税倉庫の樽の中で、スピリッツは長い歳月をかけて、芳醇でまろやかな、気高い琥珀色の飲み物に変化する。スコットランドの気候と大地が育み、腕自慢の職人達が丹精し、天使に分け前を盗み飲みされながらも20年30年と眠り続けたモルトの傑作。封を切ったばかりのボトルから注がれる重く低いが弾みのある「トクトクトクトク」という音、お気に入りのグラスの内面に垂れる黄金色に輝く足。「樽で眠っていた状態のモルトを何も足さず、取り除かずに瓶に詰めた」スコッチ・モルト・ウイスキー協会のシングルカスクボトルには、スコットランドの風土と作り手の英知までが封印されている。

● ● ● ●旦那愛飲の、お薦めのシングルモルト● ● ● ●

フルボディーのしっかりしたドライ気味のモルトが好きだから、ハイランドのROYAL LOCHNAGAR(ロイヤル・ロホナガー)やスペイ川流域「緑の谷」に位置するGLENFARCLAS(グレンファークラス)が、愛好の品だ。スモーキーなフレーバーを約束する濃い琥珀色、味は、ややフルーティーまたはクリーミーな感じのかすかでふくよかな甘さ、ドライながら余韻が残る後味。水で割ってもしっかりとバランスを崩さない確かさ。こうしたモルトに出会う時は至上の喜びを感じてしまう。

女将も好きな、女性でも飲みやすいものは、GLEN MORANGIE(グレンモーレンジ)、ABERFELDY(アバフェルディー)、BALVENIE(バルヴィニー)、少々重いがROYAL BRACKLA(ロイヤル・ブラックラ)あたりがお薦めだ。ビャクダンのような華やかな香、バニラやハニーナッツ、ラムレーズンのようなスイートな香、シナモンのようなスパイシーな香、フレッシュでフルーティーな柑橘系の香、上品で秀逸な香に包まれて、食後のひとときを過ごしてみてはいかがでしょう。

● ● ● ●シングルモルトの飲み方● ● ● ●


グラスはチューリップ型の香をより感じるものを使いたい。旦那は女将から贈られたリーデル社のHANDMADEのシングルモルト用を愛用している。静かにグラスを回しながら、色を確かめ、鼻腔を広げ香を楽しむ。ニート(ストレート)でゆっくり味わう。次に水を半量加える。驚くことに大半のモルト・ウイスキーはこの瞬間に表情が激変する。この変化がまた楽しい。食前に楽しむもの。食事にあわせるもの。食後にゆっくり嗜むもの。読書をしながらナイトキャップで選ぶもの。キャンプの時など、愛用のハンティングフラスクにお好みを入れて行き、焚き火の前で飲むのも楽しみの一つだ。シングルモルトとの出会いは、お酒との付き合い方の幅を大きく広げてくれた。

■■■ シングルモルトに合う料理 ■■■

まずは、スモーキーなもの、ハムやスモークチーズ、スモークサーモン等が嬉しい。そして、少し塩気のあるもの。ミックスナッツなどは定番だ。ウイスキーのほのかな美味さを最大限に引き出すには、柔らかい甘さを持つチーズやレーズン等がぴったりだ。
サーモンをクリーミーなウイスキーソースでボイルしたもの等、英国には涙ものの缶詰めもある。スコットランドでは、羊の内臓とたまねぎをミンチにし、牛脂とカラス麦を加えて塩と胡椒で味付けし、羊の胃袋に入れてゆでる「ハギス」という料理が一般的。ハギスはモルトに欠かせないスコットランド伝統の郷土料理、いつの日かスペイ川で釣りでもし、パブでハギスとモルトで乾杯といきたいものだ。

我が家には欠かせない毎朝の定番は、プレーンなヨーグルトにたっぷりのレーズンをかけるもの。このレーズンは1週間分、まとめて土日にウイスキーで戻している。「モルト・レーズン」のおいしさにはびっくり。毎日の鉄分補給にはこのレーズンが欠かせせない。モルトウイスキーのためのオードブルには、クラッカーにクリームチーズを載せ、「モルトレーズン」を山盛りに。レーズンバターよりも格段に上品なレーズンチーズをお試しあれ。
市販のジャムをベースにオリジナルでコクのあるジャムを作ろう。ジャムの用途が果てしなく広がる「大人のジャム」

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レーズンを良くほぐして鍋にいれ弱火で加熱、ごく微量の砂糖とモルトウイスキー少々を入れかきまぜる。ウイスキーが飛んでレーズンがぷっくらとしたら出来上がり。ウイスキーの入れ過ぎ、加熱のし過ぎは禁物。微量の砂糖はレーズン本来の甘味を引き出すためだからほんのちょっとで良い。

「大人のジャム」
市販のジャムを鍋に入れ、モルトウイスキーを少量入れて、混ぜながら加熱。液分が飛んだら出来上がり。ジャムでもマーマレードでもOK。プリザーブタイプのものがお薦め。バケットに塗りオードブルにしたり、クロテッドクリームととともにスコーンに合わせて、アフタヌーン・ティーを楽しもう。


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スモークサーモンとウイスキーの相性は抜群だ。なかでも、ウイスキー樽の廃材チップで燻したスモークサーモンはウイスキーと合わせる料理としては最高の逸品だが、入手困難。日本でウイスキーと共に楽しむ時は、せめて、しっかりスモークした上等なものを選びたい。価格と品質のバランスからすると「王子のスモークサーモン」がお薦めだ。これに特製のソースを添える「スモークサーモン・レモンウイスキーソース」

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完熟したオリーブをモルトウイスキーで軽く煮ながら、アルコールを飛ばし、砂糖、塩、レモンの絞り汁、ケッパーを入れて、片栗粉かコーンスターチでトロミをつける。白菜は繊維を切るように繊切りにし塩で揉んで水気を出す。2時間ほどして良く絞り、微量の砂糖、白ワインビネガーで薄く味付け。皿に白菜、スモークサーモンを盛り付け、冷やしたソースを添える。


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モルトウイスキーには羊肉の料理が欠かせない。「ハギス」は再現困難だが、ラム肉でソーセージ風のハンバーグを楽しむ。 厚めに焼くか、薄めに焼くかは、お好み次第で、「ラムのソーセージ風」

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弱火で甘味が出るまで炒めた玉ねぎのざく切り・にんにく、ラム肉、タイム、塩、胡椒、グレープシードオイル少々をフードプロセッサーで粗く挽く。好みの厚さ、形に整形して、フライパンで両面を焼く。厚さがあるならその後オーブンで中まで火をす。余分な脂はしっかり落としたいので、加熱はしっかり臭いや脂が気になる場合は、焼いた後軽く茹でてお湯を切る。ソースは不要、そのままで充分いけるが、お好みでウスターソースとケチャップを。

 


旦那の居場所、今回は「モルトウイスキー」のおいしさについてでした。旦那愛読の書に、ブライアン・フリーマントルの「チャーリー・マフィン」シリーズがある。よれよれのスーツを着て、恐ろしく幅広のハッシュ・パピーを履いた英国の諜報部員「チャーリー・マフィン」は、一日の終わりに、シングルモルトを飲みながら、その日一日の無事を思い、見落としたことがないかを反芻する。 何をやっても様にならないチャーリーでさえも、このシーンは何故かしっくり来る。

めまぐるしい一日の終わりに、ウイスキーボトルを傾け、ほんの一杯。疲れもストレスもグラスのアロマとともに消えうせてしまうというから、ほんとシングルモルトウイスキーの魅力とは不思議なものです。

(02年2月 copywright hiroharu motohashi)
参考文献 「モルトウイスキー大全」 土屋守 著 (小学館)

旦那の居場所第36回 ほうれん草礼賛

女将のダンナは「惣菜管理士」というあまり知られていない資格を持っている、 ただのサラリーマン。とにかく大の料理好き!・・で、このお店を間借りさせて あげることにしました。 名づけて「ダンナの居場所・・居酒屋のおやじを夢見て」。 これからも色々な素材を取り上げていきますのでお立ち寄りください。*この記事は1998~2005年に書かれています


『ポパイ ザ セイラーマン』の調べに誘われて、今日もポパイはほうれん草の缶詰めを一握り。あふれ出てきた「ほうれん草」を一気に頬張ると、いきなり力みなぎり・・・・。お望みの結末が待っている。子供心に「ほうれん草」は、力の源、栄養源、身体にとっても良い野菜だと認識していたものだ。そして、「ほうれん草」の缶詰めなるものが存在する、アメリカという国はどえらい国だと感心した。

● ● ● ●ほうれん草うまさの秘密● ● ● ●

ほうれん草のおいしさは、噛むほどに広がる甘さに尽きる。やや土臭ささはあるものの、くせや匂いは少ない。歯切れがよく、筋っぽさや硬さを感じさせないのも食べやすい理由と言える。

甘さとともに感じるエグ味は、何故か年々淡白になっているような気がする。このアクの正体はシュウ酸だ。このアク故に生食には適さないほうれん草だが、近年ではアクの少ない生食用も出回っている。生のほうれん草のサラダをはじめて食べたときの感動は忘れられない。カリカリベーコンとの相性の良さ、醤油ベースの和風ドレッシングが引き立てるほうれん草の甘味。今ではすっかり居酒屋やビアホールの定番メニューに成長した。

● ● ● ●ほうれん草のうまい食べ方● ● ● ●

馴染みの深いほうれん草、家庭で一番よく食べられている料理は果たして何だろう。「おひたし」か「ごまあえ」か「味噌汁の具」か、はたまた「バター炒め」も美味しい。葉の切れ込みが大きくて柔らかい東洋系は「おひたし」に、葉が厚く形の丸い西洋系は炒め物に良いというが、現在では「治郎丸」など両群を交雑した中間品種の栽培が多い。油脂によく合うので、炒め物、特にバター炒めはおいしい。クリームやベシャメルソースとの相性も良い。

グラタンに入っていると何故かほっとする野菜でもある。少し手をかければ、ピューレ状にしてスープやカレーソースにもなる。酢にもよく合うので、ポン酢、ドレッシングでおいしく食べられる。卵や胡麻との組み合わせも捨てがたい。リゾットやチャーハンなど、米料理もおいしい。鮮やかな緑が食欲をそそる、ああ、うまいかな、ほうれん草。


■■■ ・・家庭でもほんとにおいしい、ほうれん草あれこれ・・ ■■■
ほうれん草は冬に甘味を増す。外に寒風を聞きながら、コタツでふーふー食べる鍋。犬の遠吠え、火の用心の拍子木の音だけが聞こえる夜更け。日本の冬にはシンプルな「常夜鍋」が良く似合う。毎晩食べても飽きない不思議な鍋だ。

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具は豚ばら肉のスライス、ほうれん草のみ。これを鍋で水炊きにしながら、ポン酢で食べる。
薬味はたっぷりの大根おろしと七味唐辛子。そして、なくてはならないのが酒の燗。
ほうれん草は根の先の赤いところが甘く一番美味い。鉄分もここに集中している。
捨てずに株を一本一本指で分け、間の砂やごみをよく洗い捨てずに食べよう。

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たっぷりとごま油とにんにくの風味を吸い込んだほうれん草は驚くほどうまい。手早く作る「ほうれん草のナムル」

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良く洗ったほうれん草、一つまみの塩を入れた、たっぷりの熱湯に最初は根元を30秒程つけ、次に全体をゆでる。
すぐに冷水に取り、退色を留める。絞ると苦味が出るので、絞らずに両手で挟むようにして少しずつ水気を切る。
水気がちゃんと切れていれば、とても美味しい仕上がりになる。3~4cmに切り良く広げてボールへ。
ほうれん草一束に対して、ごま油小匙2、塩小匙1、にんにくのすりおりし少々。これをボールに入れて手で優しく混ぜる。
良く混ぜるうちに油が段々乳化したような状態になり、調味料がほうれん草全体に行き渡る。
力をいれずによくかき混ぜ、ほうれん草の繊維の隅々まで油がしみこめばOK。


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ほうれん草は和風だしや卵との相性も良い。また、食感のコントラストから若布と一緒に食べるのも美味いもの。手早く子供のおかずにも最適なほうれん草と海草で作る「ほうれん・草の卵とじ」


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生で食べられるほうれん草、戻した若布をフライパンに重ね、だし汁、溶き卵をかけてさっと煮る。
 


旦那の居場所、今回は「ほうれん草」のおいしさについてでした。
一年中食べられる便利な食材ですが、やはり冬場の方が葉がしっかりしていて、甘味が強いように思います。現在のイランあたりで栽培が始まり、ネパール・中国を経て日本には16世紀に伝わってきたといいます。「ほうれん草」の名はネパールの地名に因んだものですが、一般には「唐菜」「赤根菜」の名で日本各地に広まったようです。 「ほうれん草」も良いけど、「赤根菜」なんて、なんとも素敵な名前ですね。鉄分、カルシウムを多く含む野菜で、栄養価も高く、冒頭の「ポパイ」のイメージはここから来たのでしょう。

寒い冬の朝、「ほうれん草」の温かい味噌汁に迎えられて、一日が始まる幸せ。この野菜に出会うと、なんともほっとするような、優しい気分にさせられるというから、ホントほうれん草の魅力とは不思議なものです。
(02年1月 copywright hiroharu motohashi)

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