店主の食卓

バケツ型の器は新鮮です

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写真手前はじゃが芋・かぼちゃ・鶏肉・玉葱のクリームシチューを作るつもりがアッという間にかぼちゃが煮崩れてイエローシチューになってしまいました。でもかぼちゃの甘みがよく出て美味しかったです。

写真奥はトマト・ブロッコリー・厚揚げをトースターでかりかりにしたもの・をサラダ風にしました。豆腐サラダのゴロゴロ版みたいな感じです。厚揚げが入ることでボリュームが出ます。ドレッシングはお好みで。

器は次回の新商品。実はこの鉢、小さいんです。ただし形がどすんとした形なので見た目よりたくさん入ります。このバケツ型、意外と新鮮です。

ひな祭り

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3/3は夫が「ひな祭りだから」とちらし寿司を作ってくれました。多分初めてのような・・・・。たまたま土曜日だったのでラッキーでした。お重に入れてしまったので写真でよくわからないんですが、干ぴょう・穴子・椎茸も美味しく煮付けてあり、マグロ・甘エビ・エビのそぼろ・玉子焼きに三つ葉と本当に美味しかった!です。干ぴょうも椎茸も干したものをちゃんと戻してから作っていたからかなり時間がかかったと思います。私だったら絶対買ってきているか、単なる海鮮モノだけを具材にしているなあ。でもこういう含め煮のものがあるから味がしっかりとして美味しいんですよね。

そしてほたるイカと菜の花のお浸し、酢味噌和え。これも酢味噌が上出来!でした。
次女がほたるイカを見て「あ~そうそう、これコシヒカリだっけ??」と言っていたのに大うけしました。全然違うけどなんか納得できる間違い方。

お重は普段にもどんどん使うと目先も変わり楽しいですね。

野菜ずき

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我が家は家族全員野菜大好き。子供も人参・セロリ・春菊・ピーマン・ゴーヤ・・・と子供が嫌いといわれる野菜も平気です。長女のお弁当を見るお友達からは「よくそんな野菜食べれるね!」と言われるそうです。ワタシは子供が小さいときから「これは子供には匂いがきつい野菜だな、甘くしておあげようかな、小さくきざんであげようかな、何かと混ぜてあげようかな」という配慮?を全くせずにポンポン普通に食卓に並べていたのがよかったのかもしれません。
今夜はあんまり野菜は多くありませんが、ホウレン草を茹でたものにカニカマをさいてトッピング、かつおぶしと市販の和風ドレッシングをかけて和えたもの、胡瓜とセロリの糠漬け、長芋を短冊にして白だしとぽん酢で漬けたもの。これにサバの竜田揚げでした。セロリの糠漬けは美味しい!我が家はマンションなので糠漬けはいつも冷蔵庫。つい、かきまわすのを忘れることもあるし面倒だと思うこともあるけど、やはり食べたい味です。

旦那の居場所第11回 「旅にしあれば旅の味」礼賛

女将のダンナは「惣菜管理士」というあまり知られていない資格を持っている、 ただのサラリーマン。とにかく大の料理好き!・・で、このお店を間借りさせて あげることにしました。 名づけて「ダンナの居場所・・居酒屋のおやじを夢見て」。 これからも色々な素材を取り上げていきますのでお立ち寄りください。*この記事は1998~2005年に書かれています


有田・唐津編 女将の仕入れに同道する半年振りの九州への旅、旦那の目的は「うまいもの」。 3月の3連休は、土、日、月。既に、いつの昼はどこで、この日の夜はここで、と当たりはつけてある。 もちろん、「定休日」なんてことのない様、事前確認済み。 行き当たりばったり、嗅覚だけで「うまいもの」を探すのも旅の楽しさだが、 ここにいったらこの店に必ず行く、というのも、またいいものだと思う。
 

上海飯店の厨房 最初の出会いは1年前。風邪気味で食欲のない娘、咲良に中華ならと思って飛び込んだ店だ。 この時、咲良は食欲不振を返上、皿うどんと中華丼を馬鹿食いして、一気に回復した。


有田の国道沿いにあるこの店は、いつ訪れても、地元のお客さんでいっぱいだ。 チャンポン、皿ウドン、炒飯。ベーシックメニューがとにかくうまい。安い。そして 量がある。1人前を2人で食べるお客さんもかなりいる。お店も心得ていて、 料理の数だけ、人数分の取り皿を出してくれる。 客席はほとんどが、畳にこたつ。なんとも、家庭的な雰囲気だ。 うまさの秘密は、あっさりとした味付け。そして、具がたくさん。野菜の食感がまた絶妙。


ここの厨房は物凄い。なにしろ、一人前の量が多いから、特大の北京鍋でガンガン作る。 どのメニューにもたっぷり入る野菜は、一口大で山の様に積まれている。 「中華丼のご飯を!」「二番にスープとサラダ!」鍋を振りながらも、旦那さんの指示が飛ぶ。 今回は、焼き餃子に、2人前ずつもあろうかという特製チャンポン、特製皿ウドンをペロリ。おにぎり3つ(咲良の分も)を つけてくれた。腹十二分目まで食べるが、何故かモタレナイ。

 

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ここは、昨年仕入れの時に、窯元さんから教えて頂いた。龍門ダムの湖畔、最も奥にある川魚料理の老舗。 大正10年開業、当代で3代目、脈々と受け継がれた素朴で本物の味が楽しめる。 今回、初日の夕食は「龍水亭」と定め、数日前から予約をしてある。 店の入り口付近に湧く「龍門の岩清水」で口を清めると、もうヨダレが出てきてしまうパブロフの犬状態。 とにかく、鯉がうまい。「鯉とはこんなにも、うまいものだったのか!」まさに初鯉の味である。

鯉を龍門の名水で泳がせ、味が充実し、臭みが抜けたところを見計らって、調理をするからだろうか。 洗いにすれば、テキメンに、この鯉のうまさがわかる。臭みがまったく無く、かりりんと身が締まり、それでいて、しっとりした舌触り。 これをじっくり醸造した自家製の味噌で作った、とびきりうまい酢味噌で食うから、これはもう 気絶しそうになる味わいだ。

次にこれまた、自家製の柚子こしょうを酢味噌にちらっと混ぜると、 今度は一層、鯉の鮮烈さが浮き立つ。 洗いに向く海の魚も多いが、しつこすぎず飽きない分だけ、鯉は、一段と格調が高い。 洗いもうまいが、鯉こく、鯉の唐揚げに柚子あんをかけたもの(=これはおすすめ)、鯉のうまさを 思い知る。

これに、やまめの塩焼き、うなぎの蒲焼きがついたコースで、5000円弱だというので また「びっくり」である。

 


嬉野の隠れ宿 今回、初日の宿は、嬉野の観光ビジネスホテル別館山水。 「龍水亭」でゆっくり夕食を摂ってからチェックイン。 このビジネスホテル、築も経ており、過分の設備、サービスはない。 が、しかし、隣接する名旅館「山水」の大岩風呂が無料で使える。 嬉野の湯は、お肌しっとりの美人湯だ。 ツイン9200円に朝食一人1000円の格安、明朗会計なり。 朝食も、温泉玉子や湯豆腐、焼き魚にサラダ、明太子までついて1000円とは。

 

有田の紀文鮨 新婚旅行で初めて暖簾をくぐった思い出の店。とにかく、アオリイカのうまさにびっくり仰天した。 九州産の、くどくない、小ぶりで甘く、キメの細かいウニにも舌鼓みを打った。 ネタの大きさもシャリの握り加減も絶妙のイナセな江戸前風。粋な握りが楽しめる。 しかも、握りやつまみは、染め付け、青磁、白磁、赤絵・・の名品で供される。 今回も2日目の昼に立ち寄った。旦那さんの変わらぬ笑顔にホットする。 女将は午前中、意中の窯元と商談成立で上機嫌。 器の町・有田では、遠来の商談客をもてなすニーズか、寿司屋の激戦区。レベルが高い。

 

唐津に洋々閣あり 2度目の洋々閣。最初は新婚旅行。あの時は改装中で休館だったが、どうしてもと 泊めて頂いた。泊り客は、当方一組だけだった。 今回は、全室満室。人気の高さが窺い知れる。 さて、ここは、名物「ざる豆腐」で知れた、料理が自慢の唐津の老舗。中里隆氏の器で供されることでも名高い。 お味は、一皿一皿に細心の仕事が施してあって感心する。湯布院あたりの宿で受けている、 素材感のある、野趣に富んだ料理とは対局にある料理。堅苦しさもあるが、変わらぬ伝統の重みを感じてしまう。

味付けは全般的に、昆布のうま味が強く、かつおの風味などは敢えて抑えて素材の風味を慈しむ。 満足度の高さでは朝食だ。ざる豆腐、ちりめん山椒、昆布の佃煮、卯の花、鯖の塩焼き・・。 これで、麦粥を何度もお替わりする。 最後に香の物と煎茶で締めくくる。九州のお茶はどこで飲んでも本当にうまいが、隆太窯の湯呑みで 頂く「洋々閣」の朝のお茶はまた格別である。

 

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旦那の居場所、今回は「旅にしあれば旅の味」有田・唐津のおいしさについてでした。 何故、旅先で食べる物はこんなにおいしいのでしょうか? 旅にはずむ心も一因ですが、水、空気、温度、湿度。その土地の食べ物は その土地の風土に根差しているからではないでしょうか? そして、やはり、地元で取れる素材への、地元の人々の愛着と慈しみ。 鮮度や食べ方の工夫に感心する前に、愛情を感じる訳であります。 広島から片道4時間の道のりでも、すぐにまた行きたくなるというから、 本当に有田・唐津の魅力とは、不思議なものです。 (99年3月 copywright hiroharu motohashi)

■ 有田 中華料理 上海飯店 0955-42-3901

■ 竜門峡 川魚料理 龍水亭 0955-46-2155

■ 嬉野 観光ビジネスホテル 別館山水 0954-42-1150

■ 有田 紀文鮨 0955-42-2535

■ 唐津 洋々閣 0955-72-7181

旦那の居場所第27回 蕎麦礼賛

女将のダンナは「惣菜管理士」というあまり知られていない資格を持っている、 ただのサラリーマン。とにかく大の料理好き!・・で、このお店を間借りさせて あげることにしました。 名づけて「ダンナの居場所・・居酒屋のおやじを夢見て」。 これからも色々な素材を取り上げていきますのでお立ち寄りください。*この記事は1998~2005年に書かれています


「私は無類の蕎麦好き!」と思っている御仁は多い。旦那もその一人。 岡山、広島在住時代も、うどん文化の中で、うまい蕎麦探しに没頭した。 たまさかの東京出張では、まっすぐに蕎麦屋に直行したものだ。 朝一番の飛行機で移動して、「よし田」に暖簾がかかるまで、銀座をうろつくなんてことも多かった。 蕎麦切りを自分で打つのには何度も挑戦した。プロの指導も受けたし、 諸説を分析しながらうまい蕎麦の打ち方を解析したりもした。

しかし、本当にうまい蕎麦を食いたければ、うまい蕎麦屋に行って食べる、ことだという結論に行き着いた。 うまい蕎麦との最初の出会いは、「深大寺蕎麦」だったかもしれない。 子供の頃、家族と多摩にお墓参りに行く度に、深大寺へ寄っては鱈腹食べた。 業務用の営業時代は、蕎麦屋さんにもお伺いした。


厨房に入り、だしを引く寸胴を覗きながら、だし取りの工程を確認する。 まさに百店百様のやり方があるわけで、朝早くからの重労働。 どんなに材料を吟味し、手間を惜しまず、腕を磨いても、一杯の蕎麦の値段は高いところでもせいぜい2千円止まり。 そう考えると「蕎麦切り」作りにかかる付加価値、技術料はもっと高く評価されても良いかも知れない。 これからの心配は、ますます蕎麦屋さんが街から姿を消していくということ。


● ● ● ●蕎麦切りうまさの秘密 ● ● ● ●


蕎麦切りのうまさは、なんといっても、あの香気と喉ごしだ。 ぷーんと攻め来る独特の香り。腹が減ってなくても、条件反射で胃袋が隙間を作る、なんとも形容しがたい香りだ。 蕎麦の産地や季節、蕎麦粉の鮮度や細かさ、殻の入り具合や挽き方、つなぎの種類や比率等香りを決める要素は多い。 もちろん、つゆの持つ香りとの相性やコントラストも重要だ。 そして、喉ごし。うどんが噛んだときのテクスチャーを楽しむ料理なら、蕎麦切りは噛まずに呑み込んだ時の 喉ごしを愛でる料理だ。麺の番手・長さ、蕎麦粉の粗さ、茹で加減に締め加減、表面の温度や乾き具合によって決まる部分だ。


しかし、何より楽しいのは、食べ方のバラエティ。かけつゆにいろいろなトッピングを入れて良し。 シンプルな「もり」も薬味のバリエーションで、同じ蕎麦かな、と思うくらいの変化を楽しめる。 蕎麦の中に季節の香りや旬の素材を打ち込む変わり蕎麦など、変化を楽しむ食べ方の筆頭だ。 これからの季節は鴨だなあ。冷たい蕎麦を鴨と焼きネギのたっぷり入った温かいつゆにつけて食べる「鴨せいろ」。 こんなうまい組合せを考えた日本人の智慧に感謝、感謝。旦那の実家の年越蕎麦、近年では「てんぷら」より「鴨せいろ」に 人気が移っているようです。


● ● ● ●うまい蕎麦屋は? ● ● ● ●

うまい蕎麦屋、良い蕎麦屋とは,どんな蕎麦屋か?材料へのこだわり、腕の良さ、産地との距離、水の良さ、酒が飲める店等々。 しかし、本当にうまい蕎麦屋とは、人それぞれの記憶に残る店のことだと思う。 そこで交わされた会話、楽しかった時間が、蕎麦の香りとだしのにおいと共に、脳細胞に刻まれていく・・・。 旦那の家の近所の「満寿美屋」は、無名の何の変哲もない蕎麦屋だが、子供の頃、母親の仕事が忙しい時に、 よく出前で食べた店だ。蕎麦屋といえば、そこしか知らなかった時代が長い。今食べても、何故か懐かしく本当にうまいと思う。

学生時代に、当時柔道部の監督だった橋本先輩に連れて行って頂いた銀座「よし田」も好きな店の1つ。 鴨鍋のあまりのうまさに絶叫し、いったい何人前の鍋を平らげ、何本のお銚子を呑み、何枚の盛り蕎麦を食ったのかも覚えていない。 神田の「まつや」に行くと、先代の店主 小高先輩を思い出す。大学の柔道部の先輩で、温厚だが筋の通った先輩で 寄付を頂きに伺うとてんぷら蕎麦を振る舞ってくれるというので、部員には人気の先輩だった。 初めて出された「蕎麦湯」の飲み方がわからず、湯呑みに入れて飲んだ後輩もいた。

昼飯を食う時間もない程忙しい時代に助けられたのは立ち食いの「小諸そば」だった。 気がつけば一日3食すべて「小諸そば」で食事をしていた日もあった。蕎麦?にかじりついて、頑張った時代を今でも思い出す。


● ● ● ●自宅で食べるうまい蕎麦 ● ● ● ●

我が家では「そばの里」さんから取り寄せる乾麺が定番。腰の加減と長さが嬉しい。 生蕎麦を買うこともあるが、余程計画的に買い回らない限り、うまい蕎麦には巡り会えない。 保存の為のアルコール臭を嗅ぎながら蕎麦を茹でる羽目になる。 この点、乾麺は湿度等保存状態を心がければ、ほぼ一年中、同じ品質。我が家では100%「もり」蕎麦で「かけ」はやらない。 自宅で食べる蕎麦切りの楽しさは薬味にある。新潟あたりの辛み大根が手に入れば、蕎麦を茹でない法はない。 大根の絞り汁に蕎麦をつければ、もう極楽。「七味だけ」というのも乙なモノ。 ごまやクルミの変わり汁に挑戦するのも楽しいし、柚子や茗荷等、季節を感じるのも、いとをかし。

■■■ ・・家庭でもほんとにおいしい、蕎麦料理アレコレ・・ ■■■
蕎麦はビタミンPの宝庫。ルチンという微量栄養素に富む。 これは、血管の詰まりを防ぎ血圧を下げる働きもある。 しかし、ビタミンPは水溶性のビタミン。細い蕎麦切りにして、お湯で茹でれば、 この栄養素は大部分蕎麦湯の中に溶出する。それなら、蕎麦粉で食べるに限る。 蕎麦切りより、蕎麦がきの歴史の方が断然古い。やり始めると病みつきになること請け合い。 「寒い冬の熱い蕎麦かき」


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鍋にお湯を沸かし、蕎麦粉を投入。加熱を止めて、4~5本の菜箸で徹底的にかき混ぜる。 ぷーんと、蕎麦の良い匂いに鼻孔を広げながら、鍋ごと食卓へ。 通常のつけ汁の3倍程度濃いつゆで食べるも良し。辛み大根を卸して生醤油でも良し。 ごまペーストを醤油で溶いたものも良し。 寒い夜には欠かせない、夜食でもあり、酒のつまみでもある。


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冷たい蕎麦がきもまたうまい。冷たいとろろ汁に浮かべて。 あれこれ具材をトッピングしながら、楽しく食べるのも良い。 実は・・冷たい蕎麦がきに、熱燗もまたうまい。 「蕎麦がきのすり流し汁」


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蕎麦がきを作り、小さくちぎり、冷蔵庫で冷やす。 きのこ、青菜、鶏肉、鴨などの具もだし汁で煮て冷やす。 冷たい皿に、蕎麦がき、具を入れ、冷たいだしととろろを流しかける。


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蕎麦で作るクレープといえば、キャビアを思わせる。 でも、わいわい作って色々巻くのも楽しい。 じゃがいものシャキシャキ炒めや、鴨肉のロースト。 焼き鳥や茄子の油味噌などもおいしい。 手巻きが楽しい「蕎麦クレープの包み」

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蕎麦粉に1~2割程度小麦粉を混ぜ水に溶く。 フライパンに薄く油をひき、広島風お好み焼きの要領で、 薄く丸く生地を広げながらクレープ状に焼く。 焼き加減はお好みで。焼き過ぎも香ばしくておいしい。 中の具もお好みで。今回は聖護院大根と薩摩揚げの炊き合わせを 中に入れて、大根のお汁がクレープに染み込みかけたところを 口に頬張りました。つぶあん等甘いものを入れると楽しいデザートに早変わり。


旦那の居場所、今回は「蕎麦(そば)」のおいしさについてでした。 蕎麦粉の料理を試作するに当たっては、「そばの里」さんの一番粉(石臼の1回挽き)を使わせて頂きました。 流石に粉が良いので、どの料理も味も香りも抜群でした。 4歳の娘もすっかり蕎麦がきのファンになったみたい。女将は、辛み大根と生醤油で 食べる蕎麦がきが、あまりにお酒に合うというので大層気に入った様子。 日本の旅の楽しみの一つは、行く先々で蕎麦を楽しむことにある。

太くて黒い田舎蕎麦、白くて繊細な更級系。噛み切れないやつ、短いやつ。 「わんこ」「出石」「瓦」「へぎ」・・・郷土の蕎麦の良さは味よりもまず、風土。 色は?太さは?固さは?つゆは?もう想像しながら未知の土地で蕎麦を食べる幸せといったら無常の喜び。 それにしても、ここはうまそうだなという「店構え」に出くわすと、さして腹が減ってなくても さっと「暖簾」をくぐってしまうというから、ホント蕎麦の魅力とは不思議なものです。
(2000年12月 copywright hiroharu motohashi)

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